「because」は、本当によく使います。しかし、似た表現の「because of」を正しく使える人や「because」との違いを知っている人は少ないかもしれません。
「because」と「because of」の使い方は、文法問題でもよく出題されるので、必ず押さえておきたいところです。
この記事では、「because」と「because of」の違いや使い方を解説します。
「because」と「because of」の違い
「because」と「because of」は、どちらも「理由」を述べる際に使います。
- because 〜:なぜならば〜
- because of A:Aの理由で
「because」は接続詞なので、S(主語)とV(動詞)を伴います。一方、「because of」は前置詞なので、名詞を伴います。
つまり、両者の違いは「後ろに文章(S+V)がくるのか、名詞がくるのか」です。
例文で確認しておきましょう。
「because」の後には、「the train was delayed」という文章が続いています。
「because of」の後には、「the delay of the train」という名詞が続いています。
「because」の意味と使い方
because
接続詞なぜならば〜(〜の理由で)
「because」の意味は、「〜なぜならば(〜の理由で)」です。ポジティブな理由、ネガティブな理由、どちらでも使うことができます。
「because」の使い方
「because」は接続詞なので、「because S+V」という形で使います。
使い方の注意点としては、基本的に文頭では使わないことです。「Because 〜,」のようには使わず、「S+V(主張) because 〜(理由)」のように主張の後の理由付けとして「because」は使います。
「because」は文頭では使いません。ただし、「Why〜?」という質問に対して「Because 〜」と回答することはできます。
文書で「because」を文頭に使うことは絶対にありませんが、口語では文頭に使うこともあります。
「because」の例文
「because」の類語①:so
「so」は、「なので」「だから」という意味です。「so」はカジュアルな表現なので、文章ではあまり使いません。
「because」の場合は、「主張 because 理由」のように、後に「理由」がきますが、「so」の場合は、「理由, so 主張」のように、「理由」を先に述べます。
例文で確認しておきましょう。
「because」の類語②:since
「since」は、「〜なので」という意味です。
相手がすでに事実を知っているときに、さらにその事実を強調したいときに使います。基本的には、文頭で使うことが多いです。
「because」の類語③:as
「as」は、「〜なので」という意味です。「as」は他の用法でも頻繁に使われるため、理由を述べる際には「since」を使う人の方が多いです。
「as」は「because」よりもフォーマルな表現となりますが、そこまで使うことはないので、知っておくだけで良いと思います。
「because of」の意味と使い方
because of A
前置詞Aの理由で
「because of」の意味は、「Aの理由で」です。ポジティブな理由、ネガティブな理由、どちらでも使うことができます。
「because of」の使い方
「because of」は前置詞なので、「because of A」のように名詞と一緒に使います。
例えば、
- because of the rain:雨のせいで
- because of a train delay:電車が遅延して
このように天候や電車の遅延を理由として述べる際によく使います。
「because of」の例文
「because of」の類語①:thanks to
「thanks to A」は「Aのおかがで」という意味です。「thanks to」はポジティブな理由のときだけに使います。
- thanks to one’s help:助けのおかげで
- thanks to one’s advice:アドバイスのおかげで
- thanks to one’s support:サポートのおかげで
「thanks to」の後には、「help」「advice」「support」がよくきます。合わせて覚えると便利です。
「because of」の類語②:due to
「due to A」は、「Aの理由で」「Aのせいで」「Aのため」という意味です。ただし、「because」とは少しだけニュアンスが違います。
- because of:カジュアルな表現でポジティブとネガティブどちらでも使える
- due to:ややフォーマルな表現でネガティブな内容だけに使う
「because of」は、カジュアルな口語的表現ですが、「due to」は、ややフォーマルな表現でネガティブな内容を説明する際に使います。
「because of」の類語③:owing to
「owing to A」は、「Aの理由で」「Aのため」という意味です。「owing to」はフォーマルな表現なので、口語よりも文書で使います。
ポジティブな内容でも使うことができますが、主にはネガティブな内容のときに使います。